「独立がしたい」よりも、「大吉をやりたい」と思った
高校卒業後、自衛隊で10年以上勤務してきました。元々大吉は仲間とよく通っていました。
店内のポスターで「低資金で独立出来る」ことを知り、「これだ！」と思いました。そこから本格的に資金を貯め始め、除隊してすぐ本部に個別相談を申し込みました。20代後半で次のステップを考え、インターネットでも情報収集しましたが、もう「大吉で独立したい」という想いが日々強くなり、迷いはありませんでした。大吉での独立を決心してからは、「もっと大吉を知りたい」と本やＨＰを何度も読み返していました。知れば知るほど魅力が分かり、「低資金で開業できる」「未経験でも研修で基礎が学べる」「小さな店舗で効率的に運営ができる」自分にピッタリだと思いました。

心地よい雰囲気は店主がつくっている。焼き台からの景色で気づきました
私は飲食店の経験も、接客業の経験もありません。自衛隊という堅い世界で働いてきました。盛業店で学ぶ、3ヵ月3店舗の研修では「とにかく教えていただいたことを素直にやり通そう」と決め、アルバイトさんから学べる事もたくさんありました。
実際に焼き台に立ってみると客席から見た景色と全く異なります。お客様の状況すべてを見渡せる作りなのです。盛業店の店主は「目配り」「気配り」を行き渡らせることができ、「心地良いお店」になっていることに気付きました。
研修では「仕込み」や「焼き」の技術的なことから、「焼き台は自分だけのステージ」という心構えまで伝授していただき、店主として生きていく姿勢を学びました。

研修時には、テーブルを間違えてしまったり、ドリンクの作り方を間違ってしまったり、必死でやっていましたが未経験でしたので、数々の失敗をしてしまいました。研修店では間違いはもちろん、あたりまえの事を徹底的に指南していただけます。それをしっかりメモを取って何度も体で覚えていく。研修はまさに店主としての基礎をつくる場です。

「仕事」ではなく「生業」だから支持される。生涯、焼鳥屋として生きていく
いま振り返ると1・2年目はまだまだ硬かったと思います。その緊張がお店の雰囲気にも出ていたかもしれません。少し余裕が出てきたのは3年目あたりからです。自然とお店全体に「目配り」「気配り」が出来るようになり、徐々にリピートのお客様も増えてきました。それに伴って売上も上がってきて、数年後の目標である店舗買取りの貯金も順調に貯まっています。このお店はありがたいことに家族連れが多いんです。「つくねが美味しかった」「似顔絵を描いたよ」なんて子供達に言われると「大吉をやってよかったな」と思いますね。

地元でオーナー店として「やきとり大吉　久居店」オープン
「宮之阪駅前店」で開業後も、次は大吉を「自分の店として持ちたい」と思っていたので、全力で店を軌道に乗せ、資金を貯金。2021年11月晴れて地元の三重県津市でオーナー店として「久居店」をオープンしました。
研修中に学んだ事や、「宮之阪駅前店」での経験を活かして、これからも永くこの地で大吉を続けていこうと思います。